平成28年4月14日21:26熊本地震が発生しました。
今現在も被害が大きかった地域は復興・復旧の作業が進められています。
その際に、あるチームが福岡から被災地へ
出動したことをご存知でしょうか?
チームの名前は「災害派遣獣医療チーム(VMAT)」
獣医師や動物看護士など1チーム4~5名で構成されており
大規模災害などの急性期(約48時間以内)に
動物救護のために活動する専門的訓練を受けた
機動性の高い獣医療チームだそうです!
動物を対象とする日本初の災害医療チームとして
2013年に福岡県獣医師会が組成した福岡VMATには
現在獣医師31名、動物看護士22名の
計53名が登録されているそうです。
人命に関する災害時の緊急医療チームについては
阪神・淡路大震災での教訓を活かし
2005年にDMAT(Disaster Medical Assistance Team:緊急災害医療チーム)が
設立され、国の防災基本計画の中に正式に取り込まれたそうです。
DMATは普段から災害時の医療支援に関する訓練を受け
災害発生時には48時間以内に出動し
被災地での医療活動を速やかに行うためのチームです。
一方で、ペットなどの動物については
混乱する被災地では
どうしても対応が後回しになってしまっているのが現状です。
この課題が議論の対象となったのが東日本大震災だったそうです。
多くのペット達が行方不明になったり
十分な医療を受けられない
また強いストレスを受けるなどして命を落としてしまった
ペットも数多くいました。
(animallover.hatenablog.comより引用)
人命と同様に動物の命も救うため
福岡獣医師会のまとめた
緊急災害時における動物救護のガイドラインに
基づき
VMATはDMATの動物版として
福岡獣医師会の船津敏弘獣医師の主導によって立ち上げられたそうです。
熊本地震へも出動したVMATの役割はどんなもの?
自然災害等により動物に重大な影響が
広範囲に発生した場合
その対応のために動物救護対策本部が設置され
VMATはこの対策本部の実行部隊としての役割を担うことになるそうです。
活動内容は広範で、被災地の情報収集
放浪動物の保護、シェルターの開設・運用、避難所を巡回して
被災者からの相談窓口、動物病院への搬送指示などが想定されています。
熊本地震でも、熊本県獣医師協会からの要請があり
要請の2日後には現地に入り活動を開始したそうです。
(写真提供/動物環境科学研究所)
実際には想定されていた活動のみならず
ペット用品の配布や被災した飼い主さんの精神ケアにも取り組んでいるようです。
こうした活動に普段からの準備が必要となる他
自治体や地元動物病院、非営利団体等
各機関との連携が欠かせません!!
災害が実際に発生した場合にスムーズに活動を実施できるような
基盤を築くことも重要な任務となっているようです。
こうした災害時のペットの救護対策の必要性については
急速に理解が広まっています!
2013年に環境省は
「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を策定し
備蓄品のリストや避難方法、シェルターのあり方
自治体や獣医師会の役割などについて提示を行っています。
地方自治体でも各県獣医師会との間で
災害時の動物救護や避難に関して協定を結んだり
近隣の行政同士での協力支援体制をとるなど活動は広がってきています!!
現在はVMAT発足も全国へ広がり
どんどん増えています。
熊本地震という自然災害を経験し改めて
災害時の動物救護対策が、充実することにより
人命と共に大切な家族であるペット達の
被害の減少につながることを期待したいですね!
いつ起こるか分からない災害。
個人個人で出来る対策をしておきましょう!
参考: