2018年5月13日に放送された「情熱大陸」で、
猛禽類専門の獣医師 斉藤慶輔先生が取り上げられていました。
猛禽類専門の獣医さんは世界でも珍しいらしく
私も見入ってしまったのですが
斉藤先生は猛禽類医学研究所の代表をされていて
・希少猛禽類の救護・治療
・保護した鳥たちを野生にかえすまでの飼育・治療
・野生に戻せない鳥(羽を失っていたり、足の指を事故でなくしたり)の終生飼育
・死亡したオオワシなどの引き取りや、その死因の究明
・生息環境の改善(環境治療)
などなど、ここに書いたことはほんの一部ですが
猛禽類のために本当にたくさんの活動をされています。
この中でも、私が最も共感したのが、
「環境治療」
斉藤先生は番組の中で
「彼らの身に何が起こったのか それを明らかにしたい」
と仰っていました。
そしてこうも仰っていました。
「自然界に少なくとも人間が軋轢をもたらした。
その責任をとる必要がある。」
そして
同じことを繰り返さないように対策をすることを
環境治療と名付けたそうです。
「環境治療こそが大切だ」と。
私がなぜこの「環境治療」という言葉に
こんなにも感銘を受けたかと言いますと・・・
私はいつも仕事の行き帰りで山道を通るのですが
信号もない道なので、車がスピードを出すため
毎日と言ってもいいほど、動物がはねられているんです・・・
その光景を目にするたび、なんとも言えない気持ちになります。
私は、夜道はハイライトにして
日頃から制限速度で運転しています。
そうすると、動物の姿に気づきますし
スピードを出していないのでゆるやかにブレーキをかけれます。
それに気づいた後ろの車も動物をよけてくれるので
あとはその子がまた別の車にはねられない事を
願うしかないのですが
それでも、その日私が気付いて横断させた子が
次の日その場所で死んでいたり・・・
どんなに私が気を付けていても
他の誰かにはねられてしまう虚しさに
本当に辛い気持ちになります。
そのたびにいつも思うのです。
「どうしてもっと動物の命を心配してあげないんだろう」
もちろん好んではねている人なんていないと思います。
やむを得ない状況や
仕方のないことばかりなんだと思います。
しかし、人の心ひとつで変わる運命も
あると思うのです。
動物との接触事故は、動物の命を奪うだけでなく
人にも危険が及びます。
私もいつか
動物の命を奪ってしまうかもしれませんから
本当にいつも注意をしながら運転しています。
できる限り、それが起きないように
その意識ひとつで
少なからず確率は低くなると思うのです。
野良猫や野生動物の生きる世界は過酷ですので
自然界のおきてによって失われる命は
仕方がないのかなと思いますが
動物の事故死は自然界に沿ったものではないので
とても心が痛みます。
マナーの悪い車もたくさんいますので
なかなか難しいことではありますが
私はこれからも続けて行きます。
毎日のように見かける動物の事故死に
うんざりしていたこのタイミングで
この「環境治療」という言葉に救われました。
制限速度を守っていると必ずあおられるので(^^;
なんだか悪いことをしている気持ちになってしまいますが
これでいいんだと、自分なりに納得できました
斉藤先生は、猛禽類の事故死防止のために
感電防止器具の開発などもされているようです!
番組の最後で
自然界にかえし飛び立ったオオワシを見つめ
「帰ってきてほしくないね・・もう会いたくないね」
と言うその言葉に
斉藤先生の強い愛情を感じました。